2026/02/08 12:00

うちの子、感覚が過敏かも?鈍いかも?【療育コラム】

日々、お子様と向き合う中で、こんな風に感じることはありませんか?
  • 「どうしてこの子は、他の子が平気な音をあんなに怖がるんだろう?」
  • 「偏食がひどくて、一生懸命作った料理も食べてくれない…私のしつけが悪いの?」
  • 「服のタグやチクチクを嫌がって、毎朝の着替えが戦いのよう…」

毎日、本当にお疲れ様です。その「育てにくさ」や「違和感」は、もしかしたらお子様からの『感覚過敏(かんかくかびん)』というサインかもしれません。

こんにちは。私たちは児童福祉・教育のプロとして、日々多くのお子様と保護者様を支援しています。今日は、周囲にはなかなか理解されにくいけれど、本人にとっては切実な問題である「感覚過敏」についてお話しします。

1. 「わがまま」ではない、感覚過敏の正体とは?

感覚過敏とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの五感が、周囲の人が想像する以上に鋭敏に反応してしまう状態を指します。発達障がい(自閉スペクトラム症など)に伴うことが多い特性ですが、そうでなくても感覚の偏りを持つお子様は少なくありません。

「みんなと同じようにできないのは、本人の努力不足でも、保護者様の育て方のせいでもありません。」

お子様の世界では、私たちが「普通」と感じる光が眩しすぎたり、日常の雑音が工事現場のような騒音に聞こえていたりすることがあります。まずは、その特性を正しく「知る」ことから、新しい子育ての一歩が始まります。

2. お子様が抱える「5つの感覚過敏」と具体的なサイン

① 視覚過敏:光や色が「刺さる」感覚

蛍光灯の光が眩しくて目が痛くなったり、特定の看板の色が気になって集中できなかったりします。「自分にとっては普通の光でも、人によってはかなり眩しい場合がある」という視点を持つことが大切です。外出時にサングラスを使用したり、部屋の照明を調節したりする対応が有効です。

② 聴覚過敏:音が「爆音」に聞こえる恐怖

掃除機の音、ドライヤー、あるいは教室での騒がしい声…。小さな音でも耳をふさぐほど気になってしまう子がいます。これは単に「うるさい」のではなく、恐怖や痛みとして感じている場合もあります。静かな空間(クールダウンの場所)の確保や、イヤーマフの活用を検討しましょう。

③ 嗅覚過敏:匂いが「壁」のように立ちはだかる

廊下のおしゃべりや、隣の教室から漂う給食の匂い。特定のお花の匂いや香水の香り。それらが気になって、やるべきことに集中できなくなることがあります。周囲が気づかない微かな匂いにも反応するため、本人の「不快」を否定せず受け止めてあげてください。

④ 味覚過敏:食感が「無理」という切実な悩み

特定の食材や食感がどうしても受け付けない場合があります。「好き嫌いせず食べなさい」という無理強いは、お子様にとって非常に危険なストレスになります。栄養バランスを考えつつも、まずは「安心して食べられるもの」を増やすことから始めましょう。

⑤ 触覚過敏:肌に触れるものが「トゲ」になる

「体操服がチクチクする」「靴下の縫い目が気になる」。これらは触覚過敏の代表的な例です。無理に我慢させるとパニックの原因にもなります。タグを切り取る、綿100%の素材を選ぶなど、学校や園と相談して衣類を調整する工夫が必要です。

3. ひとりで悩まず、プロの支援を頼ってください

お子様の感覚は、外からは見えません。だからこそ、保護者様おひとりで「どうして?」と悩み、孤独を感じてしまうことが多いのです。しかし、他人の感覚は分からなくて当然です。大切なのは、「この子はこう感じているんだな」と認め、環境を整えてあげることです。

お子様の行動に「あれ?」と思ったら、お気軽にご相談ください

私たちは、感覚過敏を持つお子様がどうすれば学校や家庭で穏やかに過ごせるか、その具体的な方法を一緒に考え、サポートするプロフェッショナルです。相談員がお話を伺い、一人ひとりに合った支援の輪を広げていきます。

「こんな小さなことで相談してもいいの?」と思われる必要はありません。その小さな気づきが、お子様の笑顔を守る大きなきっかけになります。まずは一度、あなたの心の声を聴かせてください。

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