2026/05/24 12:00
【療育コラム】親子が笑顔で過ごすための「予防」の3つのステップ
「どうしていつも同じことで怒ってしまうんだろう…」
「パニックになる前に、何かできることはなかったのかな?」
日々、お子様と全力で向き合っているからこそ、そんな風に自分を責めたり、行き場のない不安を感じたりすることはありませんか?
子育てや発達支援の現場では、「起こってしまった行動にどう対処するか」と同じくらい、あるいはそれ以上に「いかに未然に防ぐ環境を作るか」が大切です。今回は、応用行動分析(ABA)の視点から、親子が笑顔で過ごすための「予防」の3つのステップについてお伝えします。
「爆発する前のサイン」に気づけず、後悔してしまうことはありませんか?
1. 問題を予防する:ドミノを止める最初の一手
問題行動を「ドミノ倒し」に例えてみましょう。一度倒れ始めたドミノを途中で止めるのは、とても力が要ります。しかし、最初の一枚が倒れないように指で支える、あるいはドミノの距離を離しておくことができれば、大きな混乱は防げます。
これが「予防」の考え方です。児童福祉の専門的な視点でも、お子様の「困った行動」を責めるのではなく、その手前にある環境を調整することを最優先に考えます。
2. 予防を実現する「3つの方策」
具体的にお家で取り組める予防策は、大きく分けて3つのステップがあります。
① 「きっかけ」をなくす
問題行動には必ず「引き金(きっかけ)」があります。例えば、おもちゃが散らばっていて集中できない、特定の音が苦手でパニックになる、などです。
「その行動が起こる直前に、何が起きているか?」を観察し、物理的にそのきっかけを取り除いてあげることが、最良の予防策となります。付箋でタスクを整理するように、お子様の周りの環境をシンプルに整えてみましょう。
② 状況を軽減させる
きっかけを完全になくすのが難しい場合もありますよね。外出先での騒音や、どうしても避けられない予定などです。その場合は、「影響を最小限にする」工夫をします。
- イヤーマフを使って音の刺激を減らす
- 待ち時間を短くするために予約システムを利用する
- 視覚的なスケジュール表を見せて、見通しを立てやすくする
「これくらいなら大丈夫かな?」という小さな配慮の積み重ねが、お子様の安心感に繋がります。
③ 適切行動を起こす(布石を打つ)
「ダメ!」と禁止する代わりに、「こうすればいいんだよ」という適切な行動を先に準備しておきます。ここでのポイントは「予告」と「承認」です。
「あと5分でおしまいだよ」という事前の予告と、少しでも適切に動けた時の「よくできたね!」という承認。このセットが、お子様が自ら良い行動を選ぶための「布石」となります。
「頑張っている瞬間」を見逃していませんか?
3. ひとりで抱え込まないでください
「予防が大事なのはわかっているけれど、具体的にうちの子にどうすればいいのか分からない…」
そう感じるのは、あなたが決してお子様を放り出さず、真剣に向き合っている証拠です。子育ては、決して親御さんだけで完結させるものではありません。
私たち福祉のプロフェッショナルは、そんな「どうすれば?」を一緒に考え、伴走するパートナーでありたいと願っています。ABA(応用行動分析)の知見は、魔法ではありませんが、日常を少しずつ楽にする確かなツールになります。
お子様の成長や行動に関するお悩み、まずは気軽にお聞かせください。
専門のアドバイザーが、あなたのご家庭に合った「予防策」を一緒に考えます。

