2026/07/12 12:00
【療育コラム】「どうしてこんなに何度も聞くのかしら?」と、疲れや戸惑いを感じることはありませんか?
さっき説明したばかりなのに、またすぐに質問が飛んでくる……。
日々、一生懸命お子様と向き合う中で、ふと「どうしてこんなに何度も聞くのかしら?」と、疲れや戸惑いを感じることはありませんか?
家事や仕事で忙しい時、あるいは授業や活動の最中に「すぐ質問する子」への対応に追われると、どうしても余裕がなくなってしまうものです。しかし、お子様が質問を繰り返す裏側には、実は彼らなりの「理由」と、私たち大人が少し工夫するだけで劇的に改善する「ヒント」が隠されています。
今回は、児童福祉の視点から、すぐ質問する子への理解を深め、今日から実践できる具体的な対応法をご紹介します。
1. 質問の背景にある「衝動性」と「不安」
なぜ、お子様はすぐに質問をしてしまうのでしょうか?その原因は決して一つではありません。大きく分けると、以下の二つの特性が関わっていることが多いのです。
「待てない」衝動性
発達の段階や特性によって、思いついた瞬間に言葉が出てしまう「衝動性」が高い場合があります。このタイプのお子様は、「今、聞きたい!」という欲求をコントロールすることが難しく、相手の状況に関わらず言葉が溢れてしまいます。
「分からない」不安の高さ
一方で、先の見通しが立たなかったり、指示の内容を一度に理解できなかったりすることへの「強い不安」が原因の場合もあります。「これで合っているかな?」「次はどうなるのかな?」という不安を解消するために、確認としての質問を繰り返してしまうのです。
お子様を「困った子」と捉えるのではなく、「今、何かに困っている子」として観察してみることが、支援の第一歩となります。
2. 今日からできる4つの具体的アプローチ
では、具体的にどのような対応をすれば、お子様は安心して落ち着くことができるのでしょうか。効果的な4つのメソッドをお伝えします。
①「モデル(見本)」を褒めて促す
すぐ質問する子に「静かにして」と注意するよりも、まずはルールを守って静かに待てている周りの子(モデル)をしっかりと褒めましょう。 「〇〇くん、静かに前を見てお話を聞けていて素敵だね」と具体的に褒めることで、質問を繰り返す子にとっても「あ、今はこうしていればいいんだ」という視覚的な見本となり、適切な行動を学習するきっかけになります。
② 話を短く、簡潔にまとめる
大人の話が長くなればなるほど、お子様の集中力は途切れ、質問する隙間(あるいは理解できない部分)が増えてしまいます。 「短く話す」こと。これだけで、お子様の頭の中はスッキリと整理され、余計な質問を減らすことにつながります。
③ 視覚情報を追加する
人間が受け取る情報の多くは視覚からと言われています。特に発達に特性があるお子様の場合、耳からの情報(聴覚情報)だけでは記憶に残りにくいことがあります。 言葉で説明するだけでなく、イラスト、写真、文字など「目に見える形」で情報を添えてあげましょう。指示を書いたメモを置いておくだけで、質問の回数がグッと減るはずです。
④ 「見通し」の予告をしておく
「不安」からくる質問を防ぐには、事前の予告が最も効果的です。
- 「今から、3つお話をします」
- 「このお話が終わったら、質問の時間を作るね」
3. ひとりで抱え込まないでください
子育てや児童支援の現場に「正解」は一つではありません。今日ご紹介した方法も、お子様の体調や環境によって、うまくいかない日もあるでしょう。
「私の教え方が悪いのかな?」「どうして分かってくれないの?」と、自分を責めてしまう夜はありませんか?
私たち「株式会社PORT」は、長野県内で児童福祉に携わるプロフェッショナルとして、地域のご家庭や支援現場に寄り添い続けています。些細な悩み、誰かに聞いてほしい不安。それらを共有することで、新しい光が見えてくることがあります。
お子様が安心して成長できるように。そして、何より保護者の皆様が笑顔でいられるように。私たちはいつでもあなたの伴走者でありたいと考えています。

