2026/07/26 12:00

【療育コラム】子どもの「本当の姿」を知るための方程式

「うちの子、学校で楽しく過ごせているかしら?」
「忘れ物が多いのは、ただの不注意なの?それとも何か理由があるの?」

日々、お子様と向き合う中で、こんな風に感じることはありませんか?

家で見せる顔と、学校で見せる顔。集団生活の中では、お子様なりに一生懸命「頑張っているサイン」が隠れていることがあります。今日は、教育・福祉のプロが実践している、子どもの実態を把握するための「アセスメント(見守りの視点)」についてご紹介します。

子どもの「本当の姿」を知るための方程式

児童福祉の現場や学校では、単に「テストの点数」だけではなく、日々の生活場面を細かく観察します。これを「アセスメント」と呼びます。なぜこれが必要なのでしょうか?

それは、お子様が抱えている「困りごと」の正体を突き止め、適切なサポート(支援)を考えるための第一歩だからです。担任の先生だからこそ気付くことができる、5つの重要なチェックポイントを見ていきましょう。

1. 遊びの参加状況:人間関係の第一歩

自由時間、お子様はどのように過ごしていますか?

  • 一人で静かに過ごすのが好きなのか?
  • 本当は入りたいけれど、誘い方が分からなくて一人なのか?
  • 特定の誰かといつも一緒にいるのか、それとも多くの友達と関わっているのか?

一人でいることが悪いわけではありません。大切なのは、「本人が心地よく過ごせているか」です。もし、集団の中で孤立して不安そうな様子があれば、それはコミュニケーションの練習が必要なサインかもしれません。

2. 切りかえ場面:心のスイッチのスムーズさ

「授業が終わって休み時間に切り替わる時」「大好きな遊びを終えて、掃除の時間になる時」。こうした活動の境目に、お子様の特性がよく現れます。

なかなか気持ちを切り替えられず、次の活動に遅れてしまう場合、それは本人の「わがまま」ではなく、「見通しを持つことの難しさ」が原因かもしれません。次に何が起こるか不安だから、今の活動にしがみついてしまう。そんな心理が隠れていることがあります。

3. ルールの理解:納得感を持って動けているか

学級や社会のルールを守れないとき、そこにはいくつかのパターンがあります。

  • 言葉の意味そのものを正しく理解できているか?
  • ルールがあることは分かっていても、その「理由」に納得できていないのか?
  • 衝動的に動いてしまい、分かっていても守れないのか?

お子様がどの段階で立ち止まっているかを知ることで、声のかけ方は大きく変わります。

4. 忘れ物状況:環境設定のヒント

日常的に忘れ物がある場合、それを責めるのではなく「なぜ忘れるのか」を一緒に考えます。

  • 連絡帳を書き写す段階で漏れがある
  • 家で準備をする時に、何が必要か想起できない
  • 「次は持ってくる」と言いながら、何日も経ってしまう

持ってくるまでにどれくらい日数がかかるかも、重要な指標です。これは、お子様の自己管理能力や、家庭との連携状況を確認し、必要な補助ツール(チェックリストなど)を検討する材料になります。

5. 部活動や放課後の様子:得意が輝く場所

教室内での様子とは別に、部活動や放課後の過ごし方にも注目します。好きなこと、興味があることに取り組んでいる時の様子は、その子の「強み(ストレングス)」を見つける絶好のチャンスです。授業中は自信がなさそうでも、サッカーや絵画、音楽の場面ではリーダーシップを発揮することもあります。

お子様の「できないこと」ではなく、「どうすればできるか」を一緒に探しませんか?

アセスメントは、お子様を評価するためのものではありません。お子様が、より自分らしく、楽に生きていける環境を整えるためのプレゼントです。一人で悩み、抱え込んでしまう前に、ぜひ私たち専門家を頼ってください。

お子様の発達や学校生活について、気になることはありませんか?
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