2026/08/23 12:00
【療育コラム】朝起きられない、日中眠いのは「心の甘え」ではありません
睡眠と子育ての深い関係。朝起きられない、日中眠いのは「心の甘え」ではありません
- 「何度起こしても朝起きられず、怠けているように見えてしまう…」
- 「夜更かしをしているわけでもないのに、授業中に居眠りをして怒られてしまった」
- 「夕方になると元気が出るのに、朝は体調が悪そうで不登校が心配…」
毎日、家事に仕事に、そしてお子様のサポートにと、本当にお疲れ様です。お子様の将来を想うからこそ、「このままで大丈夫かしら」と不安や焦りを感じるのは、あなたが誠実にお子様と向き合っている証拠です。
実は、現代のインターネット普及などにより、睡眠のリズムが崩れ、十分な休養が取れていない子どもたちが増えています。それは単なる「夜更かし」や「怠け」ではなく、体や脳からのサインかもしれません。
1. 激しい眠気が突然襲う「ナルコレプシー」
「授業中に居眠りをして、先生からやる気がないと叱られた」
そんな経験はありませんか?もし、お子様が突然、抗えないほどの強烈な眠気を感じ、無意識のうちに眠ってしまうことがあれば、それは「ナルコレプシー」という過眠症のひとつかもしれません。
これは本人の意志や努力でコントロールできるものではありません。周囲の「たるんでいる!」という叱責は、お子様の自尊心を深く傷つけるだけでなく、改善にはつながらない無意味な対応になってしまいます。
2. 思春期に多い「起立性調節障害」と不登校の関連
「朝、どうしても起きられない」「午前中は顔色が悪いのに、夕方から元気になってスマホを触っている」
こうした様子を見ると、つい「学校に行きたくないだけの口実では?」と疑ってしまうこともあるでしょう。
思春期に多く見られる「起立性調節障害」は、血圧や心拍の調節がうまくいかず、脳への血流が低下する疾患です。学校はどうしても朝から始まるため、睡眠リズムが合わないと登校が困難になり、結果として不登校につながるケースも少なくありません。
3. 私たちが今、お子様のためにできること
大切なのは、「根性論」で解決しようとせず、医学的・専門的な視点からアプローチすることです。まずは以下の「やるべきこと」を意識してみませんか?
① 叱らずに「記録」をつける
最も避けたいのは、安易な叱責です。「やる気がない!」「授業中に寝るな!」という言葉は、子どもを孤独に追い込みます。代わりに、「いつ・どんな時に・どれくらい寝ているか」を記録してみてください。この記録が、専門医や相談員への大きな手がかりとなります。
② 時間をかけてリズムを取り戻す
睡眠のリズムは、一朝一夕には戻りません。焦らず、少しずつ生活環境を整えていく「伴走者」の姿勢が、お子様の心の安定につながります。家庭だけで抱え込まず、外部の支援を利用することも検討してください。
4. 児童福祉の専門家として、あなたを支えます
睡眠の問題は、身体的な病気、発達の特性、あるいは心理的なストレスなど、様々な要因が複雑に絡み合っています。児童福祉の現場では、こうした悩みを抱えるご家庭に寄り添い、適切な医療機関や支援制度への橋渡しを行っています。
「こんなことで相談してもいいのかしら?」と迷う必要はありません。その一歩が、お子様の笑顔を取り戻す大きな転換点になります。

