2026/03/01 12:00
「負けそうになると泣き喚いたり、怒ったりして手がつけられない…」【療育コラム】
「負けるのが嫌で、ゲームを投げ出してしまう…」
「負けそうになると泣き喚いたり、怒ったりして手がつけられない…」
日々、お子様と向き合う中で、こんな風に感じることはありませんか?
一生懸命に遊んでいるからこその反応だと分かっていても、毎回のこととなると、保護者の方も「どう接してあげればいいの?」と途方に暮れてしまいますよね。
こんにちは。児童福祉の現場で多くのお子様・保護者様を支援している専門スタッフです。
今回は、「負けを受け入れられない子」への具体的な対応と、心の育みを支えるステップについて解説します。無理をさせず、スモールステップで「負けても大丈夫」を伝えていきましょう。
1. なぜ「負け」がそんなに苦しいの?
大人から見れば「たかがゲームの負け」かもしれません。しかし、発達段階にあるお子様にとって、負けは「自分自身の全否定」のように感じられてしまうことがあります。また、先の見通しを立てるのが苦手なタイプのお子様は、負けた後の「挽回できるチャンス」を想像できず、絶望的な気持ちになってしまうのです。
「負けても自分の価値は変わらない」という安心感を育むことです。
2. プロが教える「負けに強い心」を育む5つのステップ
お子様の特性に合わせて、以下の5つのアプローチを試してみましょう。
① 大人が「負け方の手本」を見せる
まずは大人がゲームで負けた時に、「あ〜、負けちゃった!でも楽しかったね」「次はこうしてみようかな」と、明るく、平気な様子を見せてあげてください。負けても世界が終わるわけではない、というモデルを日常で見せることが、お子様の安心感につながります。
② 「ぎりぎり勝たせる」から始める
負けへの耐性が低い時期は、まず「勝つ喜び」を通じてゲームの楽しさを定着させることが先決です。大人が手加減をして、お子様が「ぎりぎりで勝てる」状況を作りましょう。「自分はやればできるんだ」という自己肯定感が、後の耐性を支えます。
③ 「ぎりぎり負ける」経験を褒める
少しずつ慣れてきたら、大人が「ぎりぎり勝つ」場面を作ります。この時、もしお子様が泣かずに我慢できたり、怒らずにいられたりしたら、結果ではなく「最後までできたこと」や「我慢できたこと」を最大級に褒めてあげてください。
④ 「一瞬で終わる簡易ゲーム」で回数をこなす
ボードゲームのような長い勝負は、負けた時のショックが大きくなりがちです。じゃんけんや、1分以内で終わる短いゲームを活用しましょう。何度も「勝ち・負け」を繰り返すことで、一つひとつの負けの重みを分散させ、耐性を少しずつ高めていくことができます。
⑤ 「負け」にポジティブな価値を付ける
「負けても楽しい空間づくり」を意識しましょう。「負けた人は次に先攻を選べる」といったルールを加えたり、負けた時の悔しい気持ちを「次は頑張ろうというパワーだね」と言語化してあげたりすることで、負けの持つ意味を書き換えていきます。
3. 児童福祉の視点:孤独を感じない子育てを
お子様が感情を爆発させてしまうのは、決して育て方のせいではありません。それは「成長したい」「勝ちたい」というエネルギーの裏返しでもあります。専門的な支援(児童発達支援や放課後等デイサービスなど)の現場では、こうした特性を持つお子様に対して、遊びを通じて社会性を育むプログラムを提供しています。
「うちの子、他の子よりも激しすぎるかも…?」
「毎日、ゲームのたびに喧嘩になって疲れてしまった…」
もし、お一人で抱え込んでいらっしゃるなら、一度私たちにお話してみませんか?
お子様の特性を理解し、ご家庭で今日からできる具体的な「声かけ」を一緒に考えていきましょう。
私たちは、保護者の皆様が笑顔で過ごせる時間を増やすための「伴走者」でありたいと考えています。どんな些細な悩みでも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。
株式会社PORT 長野県塩尻市・松本市・長野市
2026/02/22 12:00
日々、お子様と向き合う中で、こんな風に感じることはありませんか?【療育コラム】
日々、お子様と向き合う中で、こんな風に感じることはありませんか?
「どうしてうちの子は、あんなに不安そうな顔をするんだろう……」
「一生懸命育てているつもりなのに、どこか心が通い合っていない気がする」
子育てに正解を求め、孤独な不安を抱えている保護者の方は少なくありません。実は、私たちが大人になってから抱える生きづらさや、子どもたちの行動の背景には、ある共通したキーワードが隠されていることがあります。
今回は、児童福祉の現場で非常に重要視されている指標「ACE(エース)」についてお話しします。これを知ることは、お子様への理解を深めるだけでなく、あなた自身を癒やす第一歩になるかもしれません。
1. ACE(小児期逆境的体験)とは?未来に続く心のサイン
ACE(Adverse Childhood Experiences)とは、日本語で「小児期逆境的体験」と訳されます。18歳までに経験した、心身の発達に大きな負荷をかける出来事のことです。
この概念が注目されている理由は、子どもの頃の辛い経験が、大人になってからの心身の健康や、生活の質にまで長期間にわたって影響を及ぼすことが研究で明らかになっているからです。決して「過去のことだから」で済まされない、深いテーマなのです。
なぜ、ACEを知ることが大切なのでしょうか?
それは、今目の前のお子様が示している「困った行動」や「激しい感情」が、実は過去の傷つきからくる「SOSのサイン」である可能性に気づけるからです。また、保護者様ご自身が過去に抱えたACEが、現在の子育てのしづらさに繋がっていることもあります。
2. 代表的な4つの逆境体験とその影響
ACEには代表的な項目がいくつかありますが、ここでは特にお子様の心に深い影を落としやすい4つの項目を見ていきましょう。
- 精神的虐待: 言葉による暴力や、否定的な態度。子どもの自尊心を奪い、「自分はダメな人間だ」という強い思い込みを植え付けてしまいます。
- 身体的虐待: 叩く、蹴るといった身体への暴力。意外にも、あなたの身近な場所でも起こっているかもしれません。身体の傷だけでなく、他者への不信感を強めます。
- 性的虐待: 心に最も深い傷(トラウマ)を残す体験の一つです。成長してもなお、人間関係の構築や自己認識に多大な影響を及ぼします。
- 家族の離別: 両親の離婚や別居。子どもにとって家庭は世界のすべてです。その土台が揺らぐことは、想像以上に大きなダメージとなります。
「もしかして、あの時の自分の行動も虐待になっていたのかな?」
そう感じて、ご自身を責めてしまっていませんか? ACEを知る目的は、誰かを責めることではありません。「何が起こっていたのか」を正しく理解し、負の連鎖を止めるための第一歩を踏み出すことにあります。
3. 児童福祉のプロと共に考える「これから」のこと
ACEが子どもに与える影響は決して小さくありませんが、絶望する必要はありません。適切な支援とケアがあれば、子どもたちは回復する力を持っています。そして、保護者であるあなたも一人で抱え込む必要はないのです。
支援の現場ができること
発達相談や子育て支援の専門家は、単に「しつけの方法」を教える場所ではありません。背景にあるトラウマや家族の状況を一緒に整理し、お子様と保護者様が安心して過ごせる環境を整えるお手伝いをします。
「相談することは、弱いことではありません。お子様を守るための、最も勇敢な行動です。」
まとめ:一人で悩まず、まずは一歩。
今回ご紹介したACEは、全部で10項目ある指標のうちの一部です。残りの項目についても、これからの記事で丁寧にお伝えしていきます。まずは、今日この記事を読んで「知ろう」とした自分を褒めてあげてください。
私たちは、あなたが孤独を感じることなく、お子様と笑顔で向き合える日をサポートしたいと考えています。どんなに小さな不安でも構いません。あなたの声を、ぜひ聞かせてください。
2026/02/19 17:32
⭐蟻ヶ崎教室⭐4月の空き状況
児童発達支援・放課後等デイサービスふぁいん蟻ヶ崎教室
4月の空き状況をお知らせします。
【月~金曜日】
午前(未満・年少) 3名
午後(年中・年長) 1名
夕方(小学生) 満員
になります。
満員であっても、空きが出次第ご案内可能ですので、
「利用待ち」への登録を行うことができます。
お気軽にお問い合わせください!
2026/02/15 12:00
無理せず育もう!お子様の発話を促す「5つの魔法の関わり」【療育コラム】
無理せず育もう!お子様の発話を促す「5つの魔法の関わり」
「周りの子と比べて、おしゃべりがゆっくりかも?」
日々、お子様と向き合う中で、そんな風に不安を感じることはありませんか?
こんにちは。長野県の児童福祉に携わっております「株式会社PORT」です。 お子様の成長を願うからこそ、言葉の遅れは親御さんにとって大きな悩みになりますよね。
「もっと言葉を教えなきゃ」「練習させなきゃ」と、つい力が入ってしまうこともあるかもしれません。 しかし、言葉を育むために最も大切なのは、実は「大人が頑張りすぎないこと」なのです。
今回は、日常生活の中で「無理せず」取り入れられる、お子様の発話を促すプロのアドバイスをまとめました。
1. 焦りは禁物!言葉を育む「心の土台」作り
発話を促すために一番重要なポイントは、お子様が「伝えたい!」「話すのが楽しい!」と思える環境です。 以下の5つの関わり方を、今日から少しずつ意識してみませんか?
- 読み聞かせ: 絵本は言葉の宝箱。「ここに猫がいるね」と指をさしながら、中身について楽しくお話ししましょう。
- 先取りしない: お子様が何かを欲しがっている時、つい先回りして手渡していませんか?「どうしたの?」と、言葉を出す「間」を作ってあげましょう。
- 言葉に返す: お子様が発した小さな声や音に、大人がしっかり反応してあげることで、「自分の声が届いた!」という自信に繋がります。
- 興味に反応: お子様が見ているもの、触れているものに、大人も一緒に興味を持ちましょう。無理な「言い直し」はプレッシャーになるので控えましょう。
- 否定しない: 言い間違いは成長の証です。時間はかかりますが、自然と育っていきますので、温かく見守りましょう。
「私の子どもの場合は、何から始めたらいいんだろう?」
そんな風に、一歩踏み込んだ悩みが出てくるのは、あなたが真剣にお子様を愛している証拠です。
2. 長野県で子育てに悩む保護者の皆様へ
子育ては一人で抱え込むものではありません。特に「発達」や「言葉」に関する悩みは、専門的な知見があるだけで、お母さん・お父さんの心がふっと軽くなることがあります。
私たちPORTでは、お子様一人ひとりの個性に合わせた関わり方を一緒に考え、「伴走者」として寄り添います。教室の中での集団の関わり、あるいは個別でのきめ細やかなサポートなど、お子様に最適な形をご提案いたします。
言葉の成長は、グラデーションのように進みます
今日できなかったことが、明日突然できるようになるわけではありません。 しかし、正しい「関わり方」の種をまいておけば、いつか必ず花が開きます。 言い直しをさせてプレッシャーを与えるよりも、笑顔で頷いてあげること。 そんな小さな積み重ねが、お子様の「話したい」という勇気を育てます。
3. まずはお気軽にご相談ください
お子様の発達に関する不安、子育ての疲れ、誰かに聞いてほしい話……。 どんな小さなことでも構いません。塩尻・松本の事業所にぜひ足をお運びください。
私たちは、あなたとお子様の「笑顔」を全力で応援します。
2026/02/08 12:00
うちの子、感覚が過敏かも?鈍いかも?【療育コラム】
- 「どうしてこの子は、他の子が平気な音をあんなに怖がるんだろう?」
- 「偏食がひどくて、一生懸命作った料理も食べてくれない…私のしつけが悪いの?」
- 「服のタグやチクチクを嫌がって、毎朝の着替えが戦いのよう…」
毎日、本当にお疲れ様です。その「育てにくさ」や「違和感」は、もしかしたらお子様からの『感覚過敏(かんかくかびん)』というサインかもしれません。
こんにちは。私たちは児童福祉・教育のプロとして、日々多くのお子様と保護者様を支援しています。今日は、周囲にはなかなか理解されにくいけれど、本人にとっては切実な問題である「感覚過敏」についてお話しします。
1. 「わがまま」ではない、感覚過敏の正体とは?
感覚過敏とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの五感が、周囲の人が想像する以上に鋭敏に反応してしまう状態を指します。発達障がい(自閉スペクトラム症など)に伴うことが多い特性ですが、そうでなくても感覚の偏りを持つお子様は少なくありません。
お子様の世界では、私たちが「普通」と感じる光が眩しすぎたり、日常の雑音が工事現場のような騒音に聞こえていたりすることがあります。まずは、その特性を正しく「知る」ことから、新しい子育ての一歩が始まります。
2. お子様が抱える「5つの感覚過敏」と具体的なサイン
① 視覚過敏:光や色が「刺さる」感覚
蛍光灯の光が眩しくて目が痛くなったり、特定の看板の色が気になって集中できなかったりします。「自分にとっては普通の光でも、人によってはかなり眩しい場合がある」という視点を持つことが大切です。外出時にサングラスを使用したり、部屋の照明を調節したりする対応が有効です。
② 聴覚過敏:音が「爆音」に聞こえる恐怖
掃除機の音、ドライヤー、あるいは教室での騒がしい声…。小さな音でも耳をふさぐほど気になってしまう子がいます。これは単に「うるさい」のではなく、恐怖や痛みとして感じている場合もあります。静かな空間(クールダウンの場所)の確保や、イヤーマフの活用を検討しましょう。
③ 嗅覚過敏:匂いが「壁」のように立ちはだかる
廊下のおしゃべりや、隣の教室から漂う給食の匂い。特定のお花の匂いや香水の香り。それらが気になって、やるべきことに集中できなくなることがあります。周囲が気づかない微かな匂いにも反応するため、本人の「不快」を否定せず受け止めてあげてください。
④ 味覚過敏:食感が「無理」という切実な悩み
特定の食材や食感がどうしても受け付けない場合があります。「好き嫌いせず食べなさい」という無理強いは、お子様にとって非常に危険なストレスになります。栄養バランスを考えつつも、まずは「安心して食べられるもの」を増やすことから始めましょう。
⑤ 触覚過敏:肌に触れるものが「トゲ」になる
「体操服がチクチクする」「靴下の縫い目が気になる」。これらは触覚過敏の代表的な例です。無理に我慢させるとパニックの原因にもなります。タグを切り取る、綿100%の素材を選ぶなど、学校や園と相談して衣類を調整する工夫が必要です。
3. ひとりで悩まず、プロの支援を頼ってください
お子様の感覚は、外からは見えません。だからこそ、保護者様おひとりで「どうして?」と悩み、孤独を感じてしまうことが多いのです。しかし、他人の感覚は分からなくて当然です。大切なのは、「この子はこう感じているんだな」と認め、環境を整えてあげることです。
私たちは、感覚過敏を持つお子様がどうすれば学校や家庭で穏やかに過ごせるか、その具体的な方法を一緒に考え、サポートするプロフェッショナルです。相談員がお話を伺い、一人ひとりに合った支援の輪を広げていきます。
「こんな小さなことで相談してもいいの?」と思われる必要はありません。その小さな気づきが、お子様の笑顔を守る大きなきっかけになります。まずは一度、あなたの心の声を聴かせてください。


